2023-01-01から1年間の記事一覧

内海皮フ科のブログ

再発性単純ヘルペスの漢方治療 口唇、口囲、陰部などに発症する単純ヘルペスはよく再発します。その際、抗ウイルス剤を服用すれば、改善しますが、再発が減るわけではありません。最近ではPIT(patient initiated therapy)両方と呼ばれる、予め多くの量の抗…

●清暑益気湯 連日猛暑日が続いています。夏バテ気味の人も多いと思います。夏バテに処方される清暑益気湯という処方があります。食欲不振、口渇、多汗、尿量減少、全身倦怠などの症状がある時に処方します。暑熱により、気虚と津液の損傷(水分代謝の乱れ)…

消風散と温清飲 6月も終わりが近づき、蒸し暑い日々が続いています。夏になるとアトピー性皮膚炎の患者さんに対する処方を温清飲(うんせいいん)から消風散に変えるようにしています。 温清飲はのぼせやすく、痒みが強く、皮膚枯燥し、乾燥落屑の傾向が強…

柔軟性のある漢方治療 コロナはかなり終息してきましたが、漢方薬の供給不足はまだ続いています。ある漢方薬が入手できない場合に、他の漢方薬で代用できることがあります。 例えば葛根湯が不足した時には麻黄湯を、補中益気湯が不足した時には人参養栄湯を…

柴苓湯(さいれいとう)のざ瘡への応用 ざ瘡はいわゆるニキビのことで、集簇性ざ瘡はざ瘡の特殊型で嚢腫、結節を生じる難治性のざ瘡です。 明和病院皮膚科の黒川一郎先生は明和医学誌の論文で集簇性ざ瘡の柴苓湯による治療について詳しく書かれています。集…

内海皮フ科のブログ 梔子柏皮湯(ししはくひとう) 今年はスギやヒノキの花粉に悩まされている患者さんが多いようです。顔面の皮膚炎で来院される患者さんで、鼻炎を伴っている場合は皮膚炎の原因は花粉によるものと思われます。 顔面の皮膚炎に対しては、抗…

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口内炎、口唇ヘルペスに半夏瀉心湯 口内炎や口唇ヘルペスは皮膚科で良く診ている疾患の一つです。疲れたり ストレスが溜まった時によく発症します。 西洋医学的には口内炎には口腔用のステロイド外用薬や胃薬、口唇ヘルペスには抗ウイルス薬の内服薬と外用薬…

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口内炎、口唇ヘルペスに半夏瀉心湯 口内炎や口唇ヘルペスは皮膚科で良く診ている疾患の一つです。疲れたりストレスが溜まった時によく発症します。 西洋医学的には口内炎には口腔用のステロイド外用薬や胃薬、口唇ヘルペスには抗ウイルス薬の内服薬と外用薬…

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季節を感じる漢方薬 私の住んでいる松江市では、1月の後半になって雪が続く毎日が続いています。毎日雪の除去に苦戦しています。10年ぶりの寒波ということですが、TVでは地球温暖化が逆に影響していると報道していました。真冬の寒さを体験しています。 季節…